VRに特化した謎解きアドベンチャー「星の欠片の物語、ひとかけら版」のレビュー記事です。
他の世界を覗き見る事が出来る装置(PlayStation VR)を通して別世界の少女と出会い、謎解きに挑む本作。コントローラーを使わずに視線だけで少女に指示を伝える操作や、プレイヤーが定位置から動くことができない設定など、独特のゲームデザインになっています。
謎解きはかなり難解で、開始数分で悩んでしまうレベルです。全体的にテンポが遅いため、試行錯誤に時間が取られてしまうのはマイナス点。しかし、かわいいヒロインと興味深いストーリー用意されていることもあって、最後まで遊んだら他の人に勧めたくなってしまう作品でした。
PS VRだけを使って挑む謎解きアドベンチャー
作中で「PlayStation VR」が『他の世界を覗き見る事が出来る装置』と呼ばれている通り、プレイヤーは視界を動かす以外の行動ができません。コントローラーには何も操作が割り当てられていないため、手放しても大丈夫です。ストーリーから操作性まで、VRで遊ぶことだけを考えて作られています。
少女に指示を伝える手段は視線のみのため、焦れったい部分も多いですが、そこまで含めて1つのゲームデザインとして作り込まれている印象です。必然的に「第四の壁を破る」作品となっており、VRと別世界の様々な制限の共有が、現実らしさの演出を後押ししていました。
別世界でのパートナーはかわいいポンコツ少女
別世界で出会う少女は、力を合わせて謎解きに挑むパートナーです。3Dモデルがとてもよくできており、これだけでも興味を惹かれる人は多いでしょう。さらに、巨乳・長い耳・のじゃロリなど、オプションが豊富に盛り込まれています。服装の露出度も絶妙で、良い意味であざとい子です。
少女は、星が欠片になった際に知識と記憶と知恵を失っているため、自発的な行動は何も行いません。考えることはプレイヤーに丸投げです。ゲームなので仕方ないとはいえ、プレイヤーが認識していない物は、少女にとって見えていても存在しない物扱いのため、ポンコツな印象を持ちました。
かなり難易度の高いVRを用いた謎解き要素
本作の謎解き要素は、序盤から高難易度です。場合によっては、開始数分で手詰まりになる可能性があります。ギミックの操作を考えるだけでなく、定位置から動ける範囲内で身を乗り出して死角を探してみるなど、VRの機能を最大限に活用しなければなりません。
一部ギミックには、ヒントが用意されているものの、ヒント自体が謎かけのような文言になっています。直接的な救済措置はなく、プレイヤーが試行錯誤するしかありません。意外な場所にスイッチがあったり、意地悪なフラグ管理が用意されていたりするので、攻略には柔軟な思考が必要です。
ゲームのテンポが遅い点はストレス要因
視線だけで指示を出す間接的な操作に加えて、少女の行動に無駄が多く、ゲームのテンポが遅いと感じました。対象の位置によっては、フォーカスロック・指示の確定がスムーズに行かないことも気になります。試行錯誤で同じことを何度も繰り返していると、不満も積み重なりました。
少女のセリフのバリエーションが少ないことも、テンポの遅さを助長しています。1つの行動に対して、セリフのパターンが1つしかないどころか、複数の行動で同じセリフを使い回しているため、進展がない印象を強調していました。こういった点には、もうひと頑張りが欲しかったです。
未完結でもおすすめしたくなるプロローグ版
今回の「ひとかけら版」はプロローグ版です。一区切りつくところまでは遊べるものの、完結には至りません。しかし、未完結ということを活かした結末が用意されており、うまくストーリーを収めていました。もし、プロローグ版に抵抗があって購入を迷っているなら、気にせず購入して大丈夫です。
さいごに
完全版が発売されるかどうかは「ひとかけら版」の売れ行き次第なので、レビュー記事を読んで興味を惹かれた方は、是非とも別世界を覗き見てほしいです。最後までプレイをしたら、きっとあなたも誰かにおすすめしたくなるでしょう。
2018年2月12日までは「PS4テーマ」や「サウンドトラック」といった、様々な購入特典が用意されているので、早期購入がおすすめです。
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興味深いストーリー
かわいらしいヒロイン
VRに特化したゲームデザイン
ゲームのテンポが遅い