荒廃した都市でのサブクエ遊びが楽しいオープンワールド
『ニーアオートマタ』は、荒廃した都市を舞台にしたオープンワールドです。
わたしたちが日常目にしているビル群が崩壊し、植物に侵食されている姿はとても魅力的ですね。
オープンワールドですが、言葉から想像するほど広大さはなく、密度も薄めになっています。
後述しますが、「3部作」という性質上同じ場所で繰り返し遊ぶので、この大きさには納得していますね。
ダンジョンでは一部2Dアクションやメカに搭乗してのシューティング、操作キャラクターが変化するなど、いろんな要素を楽しむことができます。
戦闘機で展開される戦闘は、地上戦とは異なるスケールで描かれるため新鮮味がありました。
ストーリーを補完するサブクエスト
オープンワールドに点在するサブクエストは、お使いだったり、護衛だったり様々です。
どのクエストも『ニーアオートマタ』独自の世界観を補完するもので、ストーリーが気になるものが多いんですよね。
クエストの導入部がうまいのも特徴かなと思いました。
例えば、
調達してきてくれる?
と言われるよりも、
もし亡くなっていたら遺品を回収してきてくれ
って言われた方が、俄然、
クエストやってあげなきゃ!
って気持ちになりませんか?
戦下ならではの苦いクエスト動機だったり、ストーリーがしっかり描かれているので、サブクエは積極的に遊んでいましたね。
サブクエ達成で経験値が入るのと、クエスト発生はマップから場所を確認できるのがうれしいです。
周回風の構成が面白い3部作
『ニーアオートマタ』は周回することでやっと完結するという性質を持っていますが、プレイしてみて思ったのは「周回」ではなく「3部作」であるということ。
「周回」と聞くと「同じことを繰り替えす」というイメージがありますよね。
でも実際には違うんです。
- 物語前半を女性主人公でプレイ
- 物語前半を男性主人公でプレイ
- 物語後半を女性主人公、男性主人公交互にプレイ
2周目だけは重複部分が多いので「周回感」がありますが、そのほかは新規の物語が紡がれます。
3周が前提なので、1周にかかるプレイ時間は10時間程度とコンパクト。
初めてクリアしたときは、
え!10時間でクリアなの?!早ッ!
と思いましたが、3部作だと知っていれば納得です。
26ものマルチエンディング
『ニーアオートマタ』には26ものマルチエンディングが用意されています。
とはいっても普通にプレイしていれば「真エンド」にたどり着けるので、展開を気にしてプレイする必要はありません。
ゲーム進行の途中で、バッドエンド分岐があるという感じかな。
アンドロイド設定を活かしたゲームプレイ
「アンドロイド」という設定を活かしたゲームプレイが新鮮でした。
まず、人間離れした移動速度!
オープンワールドって移動が大変なんですが、機械的な走行フォームで盲ダッシュしてくれるので快適です。
- 「視覚センサー」がダウンすると視界がドットに
- 「回避行動」ダウンで回避&ダッシュができない
- 照準がきかなくなる
- コマンド入力を受け付けなくなる
など、「アンドロイド」と「ゲーム」という性質がハマったゲームプレイが盛り込まれています。
敵をハッキングするときには、「スペースインベーダー」のような世界になったりと、独創的な演出で変化を楽しませてくれます。
クリア後に見方が180度変わるストーリー
メインストーリーは、地球を奪われた人類が「アンドロイド」を使って地球を奪還するというもの。
特にラスト10分で明かされる真実は、これまでのストーリーがひっくり返るような驚きのあるもので、
え!じゃあ あれもこれも…
そういうことだったのーッ!?
と、再びいちからプレイしたくなる衝撃でした。
実際には3周しかしてないんですけど、それくらい物語の見方が180度変わっちゃいます!
とっつきが悪い独特の世界観
ゴシック調のキャラクターに、目隠し、人間離れした顔の小ささなど、まずキャラクターを見ただけで独特な世界観であるということがわかると思います。
狂った人物描写や、ムービーシーンでの出血表現。
ストーリーの端々で、「やられたらやり返す」復習劇が展開されるので、
短絡的すぎないかい?
と、冷めた目で見ることもありますね。
アンドロイドなのに、感情豊かな主人公には違和感ありましたし…。
どれも、「生理的に無理!」って人がいるであろう極端な表現方法なので、とっつきは良くないです。
再現難易度が高いスタイリッシュ戦闘
『ニーアオートマタ』の一番のネックは戦闘だと思っています。
戦闘は、弾幕シューティングと近接攻撃を併用したスタイリッシュな戦闘なのですが…。
イージーモードに搭載されている「オート戦闘」にすると、回避も照準も完璧なのでめちゃくちゃ格好良いスタイリッシュな戦闘を「見る」ことができます。(回避がすごすぎてほぼ無敵)
ただ…、コントローラーを握っていなくても勝手に戦闘してくれるので、これでは楽しくありませんね。
かといって、自分でプレイしようとすると、ジャスト回避のための「回避ボタン」連打、近距離攻撃のリスクが上がるためシューティング一辺倒になってしまいます。
大量の回復薬でリカバリーしながら、耐久力のあるボスとの冗長なシューティングは、
もうオート戦闘でいいか…
と諦めちゃいました。
戦闘が楽しめないというのは致命的なので、近距離攻撃を織り交ぜたスタイリッシュな戦闘を再現しやすくしてほしかったですね。
「オート戦闘」は、プレイヤーよりも少しおバカなくらいがちょうど良いんじゃないかな。
メイン主人公の描写に納得感が薄い
メインのストーリーは驚きのある展開で楽しめたのですが、一番重要である主人公たちの描写が物足りなく感じました。
気になったのは導入部。
プロローグでいきなり感動的なシーンがあるのですが、知識も思い入れもまったくない状態のプレイヤーは置いてきぼりをくらいます。
その後のストーリーも、相棒となる異性アンドロイドとの絆が描かれるのですが、そもそも、
という描写が足りません。
絆の起点に納得感がないというのは、その後のストーリーが冷めてしまいます。
あと一歩のワープ機能とマップデザイン
移動速度が速くて快適ではあるのですが、ワープ機能やマップデザインがいま一歩かなという印象です。
ではなく、
になっています。
この場合、ワープポイントが多数点在していてほしいところですが、ワープポイントはあまり多くないんですよ。
なので、ワープポイントへ移動する距離自体が長くなってしまい、移動は面倒な印象です。(サブクエであちこちへ行くと特に)
また、マップデザインですが、せっかくのオープンワールドなのに、袋小路や回り道が必要なデザインになっています。
壁一つ挟んでいるだけの場所にぐるっと大回りしないと行けないというのは地味にストレスですね。
まとめ
キャラクターデザインや狂気的な表現が独特で、かつ戦闘を楽しむためのハードルが高い、人を選ぶゲームです。
オープンワールドでのサブクエ遊びや、アンドロイドという設定を活かした演出など。
面白い部分もたくさんあり、独特な世界観を含め新鮮味のあるゲーム体験ができます。
意外!っていうのも失礼なんですが、ストーリーやオープンワールドが好きで、結構楽しめました。ただ、戦闘だけがどうにもダメで、スタイリッシュな戦闘を自分でプレイできたらどんなに楽しかったろうと悔やまれるところです。
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