他のリブートやリバイバル作品の多くが失敗している中で、「猿の惑星」新三部作のようなシリーズがなぜこれほど成功しているのか、理由を正確に分析するのは容易なことではない。しかし、この成功がリーヴス監督の映画人としての直感によるところが大きいというのは間違いないだろう。監督は大規模な戦闘と壮観なビジュアルが必要であることを知っていて、それを上手に実現させた一方、映画の核心に迫るような感情に訴える繊細な描写も忘れていない。例えばシーザーと大佐が対面するクライマックスシーンは、集団を率いる2人の雄が周りの狂気に直面する場面となっており、人の心を動かす力強さを持っている。これはコンピューターによるエフェクトでは絶対に達成できない「効果」だ。