「MATTERFALL」の最初の2時間は、スリリングでハイテンポなアクション、反射神経が試されるチャレンジの数々、そしていくつかのユニークなヒネリが効き、開発元Housemarqueの作品としては最高の部類だった。だが残念なことに、その2時間で全12ステージをクリアできてしまうし、ストーリーモード終了後もスコアアタックが楽しめる「RESOGUN」といった他のHousemarque作品とは異なり、本作ではハイスコアを目指すことはただの厄介な作業なのだ。

簡単に言えば、「MATTERFALL」は本質的に2つの主要なメカニクス――敵をスタンさせる4方向のダッシュと、マターボムを爆発させるマターガン――を中心にデザインされたツインスティック2Dプラットフォームアクションだ。

 

特にダッシュは素晴らしいシステムで、「MATTERFALL」にアーケードゲームっぽさを与えている。ダッシュ中は完全にダメージを受けなくなる上、ダッシュとその衝撃波に当たった敵は全て、一定時間プレイヤーを攻撃できなくなる。このメカニクスのおかげで、弾幕シューターさながらに敵や弾丸が画面全体に溢れかえるようなレベルデザインが可能となっている。プレイヤーは次々とスポーンしてくる敵のロボット軍団を片付けつつ、ダッシュして進む道を切り開かなければならない。

この一瞬一瞬の緊張感がたまらないのだ。

このようなゲームプレイは、極めてアクティブに行動することをプレイヤーに要求する。ダッシュ後のクールダウン時間の計算や、最初に倒すべき敵の決定、抜けられそうな弾幕の判断などを同時にしなければならない。この一瞬一瞬の緊張感がたまらないのだ。
多くのことが一度にプレイヤーに降りかかるので、時にタフなゲームにもなるが、ダッシュや強力な補助武器、そして画面中のものを一掃するマターボムを善用すれば、数々の難関を乗り越えることができる。そのため、ゲームバランスが素晴らしく、簡単すぎず、苛立たしくもないという、本当に上手なポジション取りをしている。真のチャレンジはむしろ、プレイヤーがダメージを受けるたびに下がるマルチプライヤー(スコア倍率)の高さをキープすることだ。

しかし、「MATTERFALL」はある致命的な問題を抱えている。一度クリアしてしまうと、ステージをリプレイしてハイスコアを狙っても楽しくないのだ。スコア倍率の維持が難しいこともその一因だが、そもそもステージのロード時間が長いし、多くのステージにはフラストレーションを引き起こすような、ゲームのペースを落とす部分があり、優秀なプレイから得た満足感をあっさりと台無しにしてしまう。走破するためには不必要に長ったらしく感じるステージも多く、ハイスコアを目指すのにかなり時間がかかってしまう。

おまけに、「MATTERFALL」にはチャレンジモードも、アーケードモードも、サバイバルモードもない。これらのモードがあれば、本作の最も楽しい要素を抽出して、スコアに対する欲望を刺激し何度も繰り返してプレイしたくなるようなゲーム体験に濃縮することができただろう。