《いけにえと雪のセツナ》-レビュー・評価 90年代テイストで描かれる最新RPG 

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POSITIVES

誰でも遊びやすいゲームシステム
独特の世界観と魅力的なストーリー
長すぎず短すぎずの絶妙なボリューム

NEGATIVES

必要以上に不自由・不親切
ストレスに感じる鍵付き宝箱

RATING
POINT

[プレイハード:PlayStation4]
[クリア時間:15時間]

A+
GRADE
FULL REVIEW

 90年代の雰囲気を感じさせる懐かしいRPG「いけにえと雪のセツナ」をクリアしました。

『とりもどそう、ぼくたちのRPG』というキャッチコピーと併せて、SFC時代の名作を連想させる要素が満載の本作。正直なところ、また過去の威光を借りた作品かと疑いながら始めたのですが、思っていたほどコピーという印象もなく、どこと無く懐かしさを感じさせるクオリティに仕上がっています。

ストーリーをクリアするだけなら20時間未満で終わるボリュームや、必要以上に不親切な部分は、最近のタイトルと見比べれば少々気になります。しかし、短いながらもしっかりと遊べる内容となっており、90年代の新作を最新ハードで発売したといっても過言ではない作品でした。

いけにえの少女と共に死地へと旅するストーリー

いけにえと雪のセツナ

命を捧げて世界の衰退を止めるため、最果ての地へ向かう主人公たち。旅路が進むほどにヒロインの死が近づく切ない物語となっており、序盤から引き込まれるような展開が続きます。深々と雪が降り積もる風景や魅力的なキャラクターの登場など、独特の世界観も見どころの1つです。

プレイヤーの分身である主人公は寡黙で、たまに選択肢で発言する形式になっています。スト-リーの本筋は変わらないものの、かなり極端な選択も登場。思わず手を止めて考えてしまうことも多くて、繰り返していくうちに、だんだんと主人公に感情移入してしまいました。

一から十まで全て語られることはなく、プレイヤーの想像に委ねられる部分が存在するなど、どちらかといえば「王道」から外れた作風でもあります。少しモヤッとした感触は残るものの、在り来たりな内容に飽きた人や、特徴的な昔のRPGが好きだった人ならハマるかもしれません。

長すぎず短すぎず遊びやすいボリューム

いけにえと雪のセツナ ストーリークリアまでに掛かった時間は15時間と、RPGとしては少し短めだったように思います。とはいえ、定価が5,000円未満に抑えられていることから、想定の範囲内で不満はなかったです。社会人の私としては、休みの日や週末で一気にプレイして遊び終えるくらいがちょうど良いと感じます。

もちろん、短いからといって物足りなさは感じません。テンポ良く遊べるので中だるみもなく、ちょうど良いところで終わる長さでした。ストーリーの進行に合わせてモブの会話が細かく変化していく丁寧な作り込みも感じられて、15時間というボリュームは決してマイナス評価ではありませんでした。

不自由・不親切なところまで90年代を継承

いけにえと雪のセツナ セーブポイントや移動方法の少なさなど、意図的に不自由にしているんだろうと感じる部分が多かったです。これらは懐かしさを匂わせるのに一役買っていたものの、必要以上に時間が掛かってしまう点は不満でした。たとえわざとであっても、不自由・不親切が過ぎるとストレス要因になります。

特に、マップ関連はミニマップ・ワールドマップを表示することができず、SFC時代よりも不便に思いました。最果ての地を目指す壮大な旅路だというのに、スケールが全く伝わってきません。迷わない程度にさりげなく目的地のヒントが散りばめられてる点は良かったです。

大雑把な配置で不快に感じた鍵付き宝箱

いけにえと雪のセツナ 好みの分かれそうな要素として、鍵付き宝箱の存在に不快感を覚えました。まるでテンプレートのように1マップに1個設置されており、嫌というほど目に付くのですが、ラストダンジョン直前まで開ける鍵は入手できません。つまり、ほぼ全ての鍵付き宝箱は、発見時に取れないということになります。

やっと鍵を手に入れて回収を始めると、今度は来た道を再周回しなければなりません。前述したようにマッピング機能がないため、手書きでメモを取っておかなければ探索のやり直しです。それなりに良いアイテムが入っているため無視もしにくくて、時間の掛かる道草を押しつけられている印象でした。

シンボルエンカウントからシームレスで展開するATB

いけにえと雪のセツナ

戦闘は、敵味方がリアルタイムで行動するATB(アクティブ・タイム・バトル)システムを採用。見下ろし型の視点と併せて懐かしさを感じました。序盤は仲間やスキルが少ないため、待ち時間の多い地味な戦闘が続くものの、ゲームを進めて成長させていくことで、忙しいくらい激しいバトルが展開されます。

複数のキャラクターが同時にスキルを使う「連携技」を筆頭に、戦略性の広がるシステムも多いです。タイミング良くボタン押しで発動する「刹那システム」や、活用することで有利に立ち回れるランダム支援「シンギュラリティ」など、オリジナルのシステムも用意されています。

油断すると、あっさり全滅してタイトルに戻される辺りは古いゲームのバランスです。とはいえ、きちんと育成すれば普通に勝てる難しさでした。難易度変更はないですが、コンフィグからコマンド選択中は時間が停止する「ウェイト」も選べるので、ある程度は難しさを調整することも可能です。

自分好みにカスタマイズできるパーティー育成要素

いけにえと雪のセツナ

スキルは装備形式となっており、キャラクター固有のコマンドスキルと、誰でも使えるサポートスキルの2種類が存在します。コマンドスキルはキャラクターごとに特徴的な物が多く、バトルメンバーからは主人公・ヒロインを外すこともできるため、自分好みのスタイルで自由にパーティーを作れました。

さらに、刹那システムを使い続けるとスキルは強化されていきます。強化の仕様はランダム性が強いものの、ある程度まで操作できるため、同じメンバーでもプレイヤーごとに個性が出る仕様です。スキルの装備枠は限られているので、どのように育てていくか計画を立てるだけでも楽しめます。

細かいところまで目を付けると難しいゲームに感じられますが、普通に遊んでいるだけで勝手に発動するシステムも多いため、気軽に遊べる点も好印象です。やり込みたい人はとことん育成。それでいてカジュアルな人でも遊びやすい、複雑だけどシンプルなRPGゲームでした。

さいごに

いけにえと雪のセツナ 昔の作品を引き合いに出して売り込む手法に良い印象を持っていなかったので、余り期待していなかったのですが、想像していた以上に楽しむことができました。昔からのゲーマーから最近のゲーマーまで、しっかりと遊べる内容になっており、作品の雰囲気に興味を持った人にはプレイをおすすめしたい作品です。

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