優しくて暖かいビジュアルと音楽
『ロストスフィア』最大の魅力は、そのビジュアルと音楽。
ビジュアルは淡い色彩を使った優しいタッチで、「ロスト」という世界の一部が欠落してしまうストーリーにピタッとはまって切なさを感じます。
そして音楽が素晴らしい。
ビジュアルに沿った染み入るような旋律は、永遠に聞いていたいと思うほど耳に心地良いです。
作品全体の雰囲気と、クセがなく正義感の強い主人公は感情移入しやすく、
プレイする人を選ばない世界観じゃないかな?
位置取りが重要なバトル
戦闘は、「行動ゲージ」が溜まれば動ける「アクティブタイムバトル」。
戦闘エリアを自由に動くことができ、キャラクターやスキル技によって「攻撃範囲」が異なります。
直線的な攻撃で複数の敵に攻撃ができたり、周囲攻撃で一網打尽にしたりと、通常のコマンドバトルとは違った思考で楽しめます。
回復技や補助技にも効果範囲があるので、味方を密集させたいところですが、範囲攻撃をできるのは敵も同じなので、味方の「位置取り」にも戦略が必要となかなかに戦略性が高いです。
スキル育成が熱い!
キャラクターにセットできるスキルはお店で購入。
一度使うと数ターン使用できないので、同じスキルを複数セットすることも可能です。
さらにスキルには、「物理攻撃力アップ」などの付加効果を持つ「法石」をセットすることができます。
「法石」をセットした状態でスキルを使いこむと、スキルに付加効果が記憶されるので、
どんどん「法石」を付け替えてスキルを強くするのが楽しい!
記憶を集めて ロストした世界を取り戻す
世界から記憶が欠落して、白く形を失ってしまう「ロスト現象」。
「ロスト現象」は町の一部やフィールドの広範囲にわたっていて、解消することで行動範囲が広がるのは、ストーリーとゲーム性がマッチしていますね。
ダンジョンのいたるところでも「ロスト現象」が起こっており、これが良い感じに進行の妨げになっています。
敵からのドロップやストーリー進行で必要な種類の「記憶」を集めロストを再生していきます。
フィールドでのロスト再生
フィールドのロストは、特定のポイントで「アーティファクト」というランドマークを作ることで再生できます。
この「アーティファクト」は、いくつかの種類があり、どんなランドマークを建てるかをプレイヤーが選べるのが良いですね。
ランドマークごとに付加効果があり、例えば
- クリティカル率上昇
- 攻撃力が上がり防御力が下がる
などの、効果値が高くなるもの。
- セーブポイントでのHP・MP回復
- 必ず攻撃がヒットする
特殊効果のあるものなど、ゲームを進めるごとにどんどん良い効果の「アーティファクト」を建てられるのが嬉しいですね。
序盤~中盤は戦闘のテンポが遅い
「アクティブタイムバトル」の特徴として、ゲージが溜まるまでは行動できないというのがあります。
- 敵も味方も行動していない空白の時間
- 毎回位置取りを調整する必要がある
- 一度使用したスキルは数ターン使用できない
など、戦略性が高いのと引き換えに、いち戦闘が長くなる要素が多いです。
中盤を過ぎたあたりで、強力な全体攻撃スキルが増え爽快感もグッと増してくるのですが、エンジンがかかるのが少々遅いですね。
即死・突然のボス戦で難易度高め
難易度はやや高めに感じています。
- 「即死攻撃」を多用してくるボス
- 撃破時に爆発の大ダメージを起こすボムの集団
- 「行動不能」系の状態異常
- 不意打ちのボス戦突入
まぁ~、よく死ぬね!(RPGがうまくない人)
状態異常が重なると、プレイヤーはなにもできずにただ見ているだけの時もあります。
この「一筋縄ではいかない難易度」は良さでもあると思うので、単純に好きか苦手かの問題ですね。
焦るアクティブタイムバトル
「アクティブタイムバトル」といえば、設定でコマンド選択時に時間を止めるというじっくり考えたい人にはありがたい機能があります。
スキルを選択したり、「位置取り」を考えているときは時間が止まってくれるのですが、一番最初の
- たたかう
- スキル
- アイテム
の選択画面では時間がガンガン進みます。
戦略に迷って、おおもとのコマンドを選択しなおそうとするたびに時間が進んで、敵にじゃんじゃん攻撃されてしまいます。
この緊張感が好きな人は楽しめると思いますが、
わたしは焦るし、もっとじっくり考えたい
普段「アクティブタイムバトル」で時間を止めて遊んでいる人は、勝手の違いに躓くかも
まとめ
優しい雰囲気と心地よい音楽に癒されるノスタルジックRPGです。
「位置取り」が重要な「アクティブタイムバトル」で戦略性の高い戦闘が楽しめます。
難易度がやや高めのようなので、そこだけ好みが出そうです。
ビジュアルと音楽の癒し効果がすごい、心に染みるRPGですね。序盤は戦闘のテンポが遅いなぁ~と思いましたが、終盤に入ってからは一気に爽快感が増して楽しくなってきました!(ちょっと遅い気もする)
ただ、即死や状態異常など、高めの難易度は、嫌らしさを感じる苦手なタイプですね。